ランカー考察Ⅰ!

ランカーシーバスについて考える!

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ランカーシーバスの特性とは?一体何だろうか?普通にレギュラーサイズの60センチ前後のシーバスとは違った釣り方や考え方をすることで、ランカーシーバスに狙いを定めて釣ることができることもシーバス暦10数年の中で徐々に判ってきた。

とにかく失敗の連続を積み重ねることで偶然を必然に転換できると考えているが、ランカーシーバスが釣れた条件を考えると必ず共通している事がある。それはランカーシーバスは「ものぐさ」であるということだ。

「ものぐさ」といえば聞こえは良くないが、ランカーシーバスのように巨体ともなれば非常に効率良くベイトを捕食しているのは間違いないだろう。

イメージ的に言うと熱帯魚でアロワナやハイギョなどの飼育をした方なら想像しやすいと思うが、エサとなる金魚を水槽に放り込むと追い回して食べるシーンを見ることはほとんどなく、大抵のパターンでは金魚が泳いできて口元の近くに再接近した時に目に見えない素早さでパクッと金魚を吸い込んで食べてしまうのを見た事がある人も多いと思われる。

シーバスも吸い込んで食べる!

真水と海水

シーバスも同じく吸い込むようにエサとなる小魚の類を捕食していることが想像できるのではないだろうか。

河川や河口の食物連鎖のトップの座にあり、効率良くエサを捕食するためにコノシロやサヨリ、イワシなどの群れに必ずついて回遊しているシーバスも多いが、85センチを超える巨体となると中年のおじさんと同じように俊敏さが欠けてくるだろうし、巨体を維持するためのカロリーを得るにはよほどベイトフィッシュが多く群れているなどの好条件がない限り小さなベイトの群れを追い続けるような捕食方法は採りにくいと考えられる。

以前、盛んに捕食活動をしているランカーシーバスの動きを間近に観察する機会があり、じっと見ていると河口にやってきたイナっ子を捕食している様子だったのだが、ちょうど満潮から下げて3時間くらいしたときに、潮の流れも速くなったり急に緩んだりを繰り返しながら潮が下げているときに、時折バランスを崩して流れてくる小魚が再接近すると待ち構えていたかのようにパクッと呑み込んで平然とゆらーっと泳いでいるシーンだった。

レギュラーサイズのシーバスはこうした小魚を追い回したりする場面も多いが、ランカーシーバスは泳がずひたすら流れてくる小魚を待ち構えていて、そうした行動を繰り返して効率良く捕食を続けていた。

ランカー特有の性質がある!

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ランカーシーバスがどのようにベイトを捕食しているのか?これをベースに考えを進めてゆくと、どのようなポイントにランカーシーバスが存在するのか?想像できる。

一つ目はストラクチャーの存在である。目に見えるものもあれば、水中深く沈んでいて潮の流れがその部分だけ淀んでいたりすることがある。

二つ目は変化のある場所、これは抽象的だが電灯が生み出す明暗、排水が流れ込む場所、海底のかけあがりの部分、河口の馬の背などもこうした場所に含まれる。また、場所ではないが、雨による条件の変化なども広義的に含むことが許されるだろう。

いずれもシーバスを釣るポイントとしては当たり前のようなシチュエーションだが、ランカーシーバスは必ず最もベイトを捕食するのに条件の良いポイントに陣取っている。

実はこの部分が非常に重要で、ランカーシーバスがじっとしていても自動的にベイトが流れてきて捕食できるポイントを探し出すことがランカーシーバスをGETする最速の方法である。

ランカーシーバスに近づく!

ランカーシーバスに近づくために是非実践して欲しいのが、フィールドに立った時に、極力、人の気配を消すことに努めることである。

せっかくランカーシーバスの食い気がたっているのに、ちょっとしたことでシーバスに警戒される釣れない条件を自ら作り出していることに気づかないアングラーを時々見かけることがある。

ランカーシーバスを警戒させないために以下の条件を考えてみた。

①仲間と出かけても話し声には気をつける。極力、会話を控える。

②ライトなどの光を絶対に水面に向けてはならない。

③フィールドに入るときも音を立てない。水鳥が慌てて逃げるようであればOUT。

④ルアーを投げるときは着水音に気をつける。

⑤時折ポイントを休ませることも重要。潮の条件が良くなるまで待つのも良し。

ランカーシーバスが居るのは判っても釣れないことも多く、ポイント一つを攻めるにしても細心の注意を払う必要がある。

逆に考えれば、ランカーシーバスが油断する状況を考えると、べたなぎよりも海が荒れていた方が良い、無風よりも激しい風が吹いた方が良い、晴天よりも曇天・雨天の方が良い等が考えられる。

潮の干満は小潮よりも大潮などの流れが速い潮回りが良いとされているが、上記の条件が加わることで小潮でも十分ランカーシーバスを狙うことができる。

次回は河口における真水と海水の関係からランカーシーバスのポイントを探り出す方法を考えてみたいと思う。

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